おはようございます。まいんどーです。
みなさん電子マネー使ってますか。僕は主に楽天Edyを使っています。使える店が多いからです。今日某ローソンに行ってEdyで支払いをしたのですが、「ポイントカードはお持ちですか」と聞かれました。
現金を出すのが面倒だから電子マネーを使って、nanacoとかpontaとかいろいろ分かれてて面倒だから汎用性の高いEdyを使っているのに何でその上で「ポイントカードを持っているのか」などと聞かれなければならんのだ!カッツォ!
……つい理不尽な怒りがこみ上げてしまいました。どうでもいい話終わり。今回は、
川淵三郎著「黙ってられるか」(新潮新書)
です。
【どういう本か】
Jリーグを誕生させた”チェアマン”川淵三郎氏が、指導者論、組織論、そして現在のサッカー界について語る本。
【3つのおすすめポイント】
① 現実を超える目標を持つ
現実を見て、その範囲で考えるのでは限界がある。目指すべきところはもっと上にあることを、この数字で知らせることができたと思う。(17p)
国際バスケットボール連盟から日本のバスケットボール界の立て直しを要請された川淵氏は、二つに分かれていたバスケットボールの団体を統合しBリーグを作るにあたって、各チームに5000人を収容できるアリーナでホームゲームの8割を行うことを要求します。それはそれまでの日本のバスケットボール界の常識からかけ離れたものでした。ほとんどの試合が3000人以下の体育館で行われ、会場も何か所も移動するのが当たり前だったからです。
しかし川淵氏はバスケットボール界を立て直すにはどうしてもチームが地域に根ざしたものにならなければいけないという信念を持っていたため、独断でその目標を設定するのです。
僕はこの部分を読んで、これは会社とか個人の目標設定にも通じるところがあるなと思いました。本当はこうありたいという思いがあっても、現実を見て「去年より少し昇給したしいいじゃないか」とか、「家に帰ってきてから寝るまでこれくらいしか時間がない。ほとんど勉強する時間がない」という風に考えがちだと思います。
実はそれって、目標が低いからそうなっているんじゃないかと。圧倒的に高い目標を持つことで、考え方を根本的に変える必要性に迫られた方がいい場合もあるんじゃないかと思いました。
② 解説者への提言
「あぶない!あぶない!」と叫んでばかりの解説者。あぶないことは観ていたら分かる。(61p)
ここを読んで思わず笑ってしまいました。同僚とワールドカップの話題になった時に、ろくに解説もしないで自分が楽しんでるだけみたいな解説者いるよな、という話をしたことがあったからです。川淵氏も戦術や監督の起用法について語る解説者があまりいないと言っています。
野球もサッカーも熱心なファンはたくさんいますが、サッカーの場合は特に我を忘れて騒ぐことが正しい、みたいな空気があるような気がします。視聴者としてはあまり難解な用語ばかり使われてもついていけませんが、そのスポーツのルールをあまり知らない人にも「今のプレーには実はこういう意味が隠されていたんだよ」と教えてくれるような解説だといいと思います。
③ 本田選手への期待
本田という選手はきっと、いま自分が何をすべきか、そのためにはどうするかを四六時中考えているのだろう。きっと小さい頃からそうしてきていたのだと思う。(113p)
川淵氏の本田圭佑選手に対する期待も語られています。有言実行で、行動のスケールが大きいことに期待されているようです。サッカーに疎い僕も本田選手はよくテレビで話題にされるので知っていますが、ビッグマウスだとか言われてましたね。何と言うか、独自の感性を持っている人だなと思っていました。恐らくすごく真剣にサッカーのことを考えていて(プロだから当たり前ですが)、そのレベルが高すぎるために浮いているように見えてしまうという感じでしょうか。
【ろがるポイント!】
いつの間にか野球の専門家みたいに言われることもあったけれども、ボールを握ったこともバットを振ったこともない。(180p)
この本の最後に、川淵氏とあの渡邉恒雄読売グループ主筆との対談が載っています。渡邉氏といえば球界のドンと呼ばれ、強権を振るう恐ろしい人といったイメージしかなかったのですが、意外にも野球をやったことがなかったんですね。この対談もオリンピックの費用の問題などを語り合っていて読み応えがありました。
【まとめ】
川淵氏の率直かつ誠実な人柄が伝わってくる本でした。僕は正直言ってスポーツとはさほど縁のない学生生活でしたが、スポーツ界でのお金の苦労とか、組織の運営や人事の問題など、今まで知らなかった世界が垣間見れて興味深かったです。