ホリエモン流自己実現指南〈書評〉好きなことだけで生きていく。

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おはようございます。まいんどーです。

僕は行列に並ぶのが嫌いで、美味しいと評判の店に行っても、その店が視界に入って人が並んでいるのを見ただけで踵を返して他の店に行くぐらいでした。最近はだいぶ耐性がついてきて十五分や二十分は普通に待てるようになったのですが、「並ぶのが好き」という次元には一生たどり着かないと思います。

ていうか並んでまで食べる価値のあるものってそんなにないですよね?

というわけで今回は、

堀江貴文著「好きなことだけで生きていく。」(ポプラ新書)

です。

 

どういう本か

言わずと知れたホリエモンが、自分の人生を無駄にしない生き方・働き方を熱く語る。

 

3つのおすすめポイント

 

① 1%と99%の人々

 

自分の貴重な時間を割いて聞きにきてくれて、僕の話に共感してくれて、その場では表情を変え決意を新たにしてくれる。

だが、少したつとまた僕の講演を聞きにきている。

この間にその人自身なんにも変わっていない。

こんな人が多いのが本当に寂しい。(9p)

 

 

堀江氏はこれまで多くの著作で自分のやりたいことに向けて一歩を踏み出すことの重要さを訴えてきましたが、実際に行動に移す人の少なさに失望している、という話から始まります。99%の人は変わらないと。

これはもう若い頃から自己啓発本を読みまくってきた僕のような人間には耳が痛いどころか一思いに殺してほしい、くらいにえぐられる言葉です。キャリアポルノなどと言われますが、確かに読んでいる間夢を見させてくれるものであるのは間違いありません。

堀江氏の講演を熱心に聞きにいくような人なら、何かしら志は持っていると思いますが、やはり自分の行動を具体的に変えていく難しさを感じさせます。しかしそれでも堀江氏はこの本で行動する大切さを訴えていくのです。

 

② 成功体験に勝るものはない

 

人間には二種類いる。「自信をコツコツ積み上げる」経験をしてきた人と、そうではない人だ。(88p)

 

僕はそうではない人、かなあ……。堀江氏は「天職の見つけ方」として、好きなものを見つけるために手当たり次第に興味のあることをやってみることを勧めています。つまり好きなことで成功体験を(たとえどんな小さなことでも)積むことで、自信がつき、本当に自分がやりたいことが見えてくるということでしょう。

ここでもやはり行動力がキーワードですね。

 

③ 電話に「でんわ」

 

だから、僕は電話が嫌いだし、電話をかけてくる人も嫌いだ。

電話は、僕の貴重な時間を奪っていくからだ。(122p)

 

世の中ムダなものが多すぎる、という話の中の一節です。これは僕もそうだよな、と賛同します(電話をかけてくるからといってその人を嫌いにはならないかもしれませんが)。

昔は黒電話でしたが、あの「ジリリリリリ!」という大きな音がすると、子供の僕は心臓が飛び出るほど驚いたものでした。大きな音が嫌いなのです。呼び出し音はその後時代が進むにつれ優しい音にもできるようになりましたが、いつかかってくるかわからず、強制的に受話器を取ることを要求する電話は正直僕も好きになれません。

 

ろがるポイント!

 

1万円というのは決して簡単に稼げるものではない。けれど、「とりあえず、よくわからないけれど、何かあるかもしれない可能性にかけて1万円払ってみるノリ」「行動力」が、その1万円の中には隠されているのである。(45p)

 

本書の第1章は、悪い言い方をすればまるまる堀江氏のオンラインサロンHIUのPRに費やされています。僕が面白いと思ったのは、臆面もなく1万円払ってほしい、ということを語れるのってすごいな、ということです。決して皮肉っているのではありません。自分の提供するサロンの環境と情報、そして可能性に絶対の自信があり、かつ行動を起こそうとする「1%の人」の背中を押したいという熱意があればこそこうなるのだと思います。

厚かましいと感じるどころか爽やかささえ感じるのは堀江氏の人柄ゆえかもしれません。

 

まとめ

 

僕が堀江氏の著作を読んだのは本作が初めてなのですが、メディアで見ていた堀江氏の冷たい印象が変わりました。熱い気持ちが文章全体から伝わってきて、考えていることも面白いし、今後彼が何をやるのか注目していきたいと思いました。